FAQシステム、FAQ作成システムとは?

 

FAQシステムとは、エンドユーザーからの「よくある質問」とその回答を整理して記事化することで、エンドユーザーの自己解決を促したり、カスタマーサポート担当者の的確な回答支援をサポートしたりするシステムです。

たとえば、企業のお客様窓口やコールセンターなどに、顧客からよく寄せられるお問い合わせを記事化して、FAQページに公開したとします。

すると、その後、別の顧客が同じような疑問を抱いたときに、そのFAQページ内を参照して答えにたどり着くことで、カスタマーサポートセンターへお問い合わせをすることなく課題を解決できるのです。

FAQページを作成する取り組みを繰り返す(FAQ管理をする)ことで、顧客にとってお問い合わせをする手間や、回答を待つ時間の省略となり、顧客満足度の向上につながります。

また、FAQページで解決できる課題が増えるほど、カスタマーサポートセンターへのお問い合わせの減少につながります。

FAQページを作成し、顧客に活用してもらうことで、カスタマーサポート担当のスタッフは複雑なお問い合わせ対応など本来注力すべき業務に集中できるようになるのです。

FAQシステムの知識をさらに深めたい方向けに、日本における代表的なFAQシステムとその選定方法についてお伝えします。

FAQシステムで実現できるカスタマーサポート業務効率化

FAQシステムの導入で効率化できるカスタマーサポート業務は、主に5つあります。

カスタマーサポートセンターの応対時間削減

顧客用のFAQページを充実させることは、お客様窓口の応対時間の削減につながります。

よくある質問や、顧客から実際にあったお問い合わせとその回答を整理して、FAQページに記事化して掲載することで、エンドユーザーによる自己解決を促すことができます。

その結果、カスタマーサポート部門は、単純な質問に繰り返し対応する時間を低減でき、複雑なお問い合わせ対応などに集中できるようになります。

サービス品質の向上

時間や場所を問わず自己解決できるFAQページは、顧客にとって速やかな課題や疑問の解消につながり、サービスや製品に対するユーザー満足度向上にも貢献します。

近年、FAQシステムの発展、多様化により、FAQページやチャットボットによる対話型FAQ、分岐型FAQをWebサイト上に埋め込めるようにもなりました。

自社のビジネスや顧客にマッチするツールを取り入れることで、Web上の「おもてなし」の質を向上させることが可能です。

コンテンツ作成時間の低減

FAQシステムは、直感的な操作でコンテンツを追加できるものが殆どです。

そのため、担当者はhtmlやCSS等の知識がなくても、FAQページを手軽に作成できます。

分析機能によるユーザーニーズの把握、FAQサイト品質の向上

レポーティング・分析機能を備えたFAQシステムであれば、各FAQページの閲覧数測定機能などにより、ユーザーのニーズが把握できます。

さらに「この情報が役に立った」「役に立たなかった」などの評価ボタンを設置すれば、FAQページに掲載した記事そのものの効果測定、品質改善につながります。

FAQシステムの選定

FAQシステムを運用する課題は、「導入時の業務設計」

FAQシステムの導入に失敗した企業からよく聞かれる課題は、「企業全体でコスト削減につながらなかった」「ルールを定めず構成や内容に矛盾が発生した」「FAQページが更新されず品質が保たれていなかった」「ユーザーにとって使いにくいFAQになってしまった」の4つです。

(参照:FAQシステム4つの導入失敗例 https://www.freshworks.com/freshdesk/ ITトレンド)

このような問題が起こる理由は「ツールの選定者と実際の利用者が異なるから」という一点につきます。

日本において通常FAQシステムは、IT部門、カスタマーサポート部門によって選定されますが、実際に日々FAQページにFAQを追加するのはカスタマーサポート担当者であることがほとんどです。

この両者のギャップが「使いづらくて運用を止めてしまった」という問題を生じさせているのです。

導入検討段階で明確にすべきこと

 運用段階での課題を回避するために、カスタマーサポートツールの導入担当者が明確にしておくべき事項は以下の通りです。

(1)FAQシステムの導入目的を明確にすること…「カスタマーサポートセンターの対応削減」なのか「ナレッジ管理による情報共有」なのか?「Webサイトのチャットボット設置」で代替できる課題ではないのか?

(2)評価指標を設定すること…「お問い合わせ件数削減」「ユーザーひとりあたりのお問い合わせ率ダウン」等。

(3)業務フローと実際にツールを使うメンバーの明確化…お問い合わせの発生からFAQコンテンツの作成と評価まで、誰が、どのようにツールを利用する想定なのか?

(4)(1)~(3)に合致した製品を選択すること

 このとき、もっとも重要なのは(1)です。導入の目的が明確であって初めて、FAQシステムにより問題が解決できているかどうかが判断できます。

そもそもFAQシステムには、「カスタマーサポート機能一体型」のツールと「ナレッジ共有」向きのツール、そして「チャットボット特化型」の3種類があります。

導入目的に合致したタイプのFAQシステムを選択するのがポイントです。

FAQシステムの種類

現在国内で展開しているFAQシステムは、主に以下3つに分類できます。

カスタマーサポート機能一体型

カスタマーサポート部門の日常業務のひとつとして、「FAQ管理」が必要とされる業態、たとえばECサービスや、SaaS(クラウドサービス)に向いているのがこのタイプです。

これらの機能を横断的に利用できるのが特徴です。

顧客から寄せられたお問い合わせとその回答を入力して蓄積することで、簡単にFAQページを作成できます。

次回同じようなお問い合わせを受けたオペレーターは、そのFAQシステムの情報を見て、顧客対応をすることも可能です。

カスタマーサポート機能一体型のFAQシステムを活用することで、複数ツールを行き来することなく、カスタマーサービス機能を集約できるところがポイントです。

ナレッジ共有型

検索精度の求められるコンタクトセンターや企業内バックオフィス部門に向いているのがこのタイプです。

AIを搭載している製品であれば検索精度が高く、取扱説明書や製品カタログ、ベテランスタッフのノウハウなどをFAQシステムに集約することで、より具体的な情報提供が求められる顧客対応やスタッフ研修に活用できます。

比較的大規模のコンタクトセンターや、業務改革を行う企業に導入されることが多く、他の2タイプと比べて費用が高額となる傾向です。

チャットボット特化型

Webサイトなどにチャットボットを設置し、エンドユーザーからの質問に選択肢による質問に答えることで自己解決を促したり、Webサイトを起点に自社サービスとの接点を設けたい企業に向いているのがこのタイプです。

チャットボット型には2種類あります。

人工知能型とルールベース型の両方を利用できるツールもあります。

社内向けに導入する場合は、ビジネスチャットツールとチャットボットを連携して、バックオフィスのよくある質問対応を自動化したり、業務用フォーマットを配布したりするなどの使い方が考えられます。

お客様の声

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代表的なFAQシステムの一覧と比較

 

カスタマーサポート機能一体型

ツール名

無料トライアル

1ユーザーあたりの最低月額

導入企業(一例)

Freshdesk

$0~

AMERICAN EXPRESS

DHL

ヒューレット・パッカード

ブリヂストン

Zendesk Support Suite

$89~

NETFLIX

CASIO

agoda

OKBIZ. for FAQ https://www.freshworks.com/freshdesk/ Helpdesk Support

問い合わせ

みずほ銀行

JR東日本

松山市役所

Oracle Service Cloud

16,800円~

常陽銀行

パナソニック

富士フィルム

Freshdesk

Freshdesk」 は、FAQページ作成機能を内包したクラウド型のカスタマーサポートツールです。

顧客の自己解決を促すFAQページを作成する機能、コミュニティフォーラムを作成する機能があり、作成したFAQページの閲覧数やユーザーからの評価を一目で確認できるレポート機能も備えています。

さらに、顧客からのお問い合わせメール、チャット、通話などを「チケット」という概念で管理し、共通画面から対応状況を共有します。チケット単位で優先順位や対応状況などのステータスを付与できます。Webページ上にチャットボットの設置も可能です。

カスタマーサポートに必要な機能を一式揃えた廉価なソフトウェアです。

無料トライアル:あり(14日間)

価格:$0~$99まで(1ユーザー当たり月額)※5プランにて展開 

freshdesk freshdesk

Zendesk Support Suite

Zendesk Support Suite」は、アメリカ発のクラウド型顧客管理システムです。世界150,000社以上、国内でも2,500社以上での導入実績があります。

お問い合わせ対応全般を利用できる「Zendesk Support」、FAQページを作成する「Zendesk Guide」など5つのアプリがあり、それぞれを連携させることで顧客対応全般をサポートする必要な機能を提供するシステムを構築できます。

たとえば、Zendesk supportで受けた顧客からのお問い合わせに対応した後、数クリックでZendesk guideで作成したFAQページへ反映、という使い方ができます。

無料トライアル:あり

料金プラン:PROFESSIONALプラン $89/ENTERPRISEプラン$149

zendesk support suite zendesk support suite

Oracle Service Cloud

「Oracle Service Cloud」は、クラウド型のクロスチャネル型統合カスタマーサポートソリューションです。自社サイトだけではなく、メール、チャット、TwitterやFacebookなどのSNSまであらゆるチャネルからのお問い合わせを一元管理できます。

よくある質問を単に記事化するだけではなく、社内オペレーター向けの質問分岐機能、対話型FAQの設置機能などを備え、高性能のFAQページを、顧客にも自社オペレーターにも提供できるところがポイントです。

無料トライアル:あり(12週間)

料金プラン:お問い合わせ

oracle oracle

OKBIZ. for FAQ https://www.freshworks.com/freshdesk/ Helpdesk Support

「OKBIZ. for FAQ https://www.freshworks.com/freshdesk/ Helpdesk Support」は、9年連続シェアNo.1(※株式会社ミック経済研究所調べ)のFAQ作成、ヘルプデスクツールです。

サポート担当同士が協力し合いながらナレッジを管理できる機能があり、チームワークによるFAQページ作成機能や、対話型FAQ、ガイド型FAQ機能などが充実していることが特徴です。

クライアントがWebお問い合わせフォームにお問い合わせを入力中に、入力した単語を解析して、解決できる可能性のあるFAQページをサジェスト表示する機能などを有しています。

さらに、お問い合わせ管理機能と連携し、顧客がお問い合わせ前に見ていたFAQページをトラッキングできるなど、一歩先のヘルプデスクサービスの提供をサポートするツールです。

無料トライアル:あり

料金プラン:お問い合わせ

okbiz okbiz

ナレッジ・ノウハウ蓄積型

ツール名

無料トライアル

1ユーザーあたりの最低月額

導入企業(一例)

J-Insight

問い合わせ

非公開

sAI Search

×

15万円~

(別途初期費用50万円~)

川崎汽船

オルガノ

IDCフロンティア

Accela BizAntenna QAメーカー

問い合わせ

問い合わせ

日産自動車

池上通信機

ダイキン工業

FastAnswer2

あり

問い合わせ

こくみん共済 coop 〈全労済〉

市川市役所

J-Insight

「J-Insight」は、AIを活用した高度な横断検索、AI検索エンジンで、社内の文書、取引先との共有情報、よくある質問(FAQ)情報を一元管理し、知りたい情報へ素早くリーチできるFAQシステムです。

自然文による質問で、クラウドに集約した異なる種別、拡張子のコンテンツを同時に検索、答えを入手できるところがポイントです。

AIを活用した高度な検索精度に強みがあり、コールセンター等の難易度の高いお問い合わせ業務をはじめ、社内の情報共有基盤として各種情報の検索まで活用できます。

無料トライアル:あり

料金プラン:お問い合わせ

jsol jsol

sAI Search

「sAI Search」は、自社開発の高性能AIを活用した高精度のFAQシステムです。

従来のAIツールが抱えていた「学習データの整備がそもそも大変」という課題を、予め学習させ検索精度を高めた状態での導入を可能とすることで解消しています。

自然文検索、表現のゆらぎの吸収、質問文のサジェスト、関連タグのサジェストに強みがあり、比較的大規模なコールセンターや大企業を中心に導入されています。

無料トライアル:あり

料金プラン:【ウインドウ型プラン】初期費用50万円+月額15万円~ など、5プランで展開

sai search sai search

Accela BizAntenna QAメーカー

「Accela BizAntenna QAメーカー」は、テキストでの回答だけではなく、動画や各種マニュアル、報告書等の業務コンテンツを問題解決ナレッジとして活用できる社内向けFAQシステムです。

何百ページもあるマニュアルをページ単位で簡単検索でき、必要な情報への素早いアクセスをサポートします。フィールドサポートなどの現場からもタブレット等で活用可能です。

無料トライアル:お問い合わせ

料金プラン:お問い合わせ

capture capture

FastAnswer2

「FastAnswer2」は、外部公開サイト/内部ナレッジ共有向けFAQシステムです。

検索キーワードの自動補正機能、添付ファイル検索など高度な検索に強みがあり、キーワード検索をした際は、そのキーワードがハイライト表示されるなど、検索結果の関連性を目視しやすいところがメリットです。

販売元のテクマトリックス株式会社で開発しているCRMシステム「FastHelp5」との連携も可能です。

無料トライアル:あり

料金プラン:お問い合わせ

fastanswer2 fastanswer2

チャットボット特化型

ツール名

無料トライアル

1ユーザーあたりの最低月額

導入企業(一例)

Syncpit

100円~

(別途初期費用30,000円)

大和財託

RICOH Chatbot Service

18,000円~

リコージャパン

佐川グローバルロジスティクス

TBKSE

AI-Q(アイキュー)

問い合わせ

フジドリームエアラインズ

ヤマハモーターソリューション

ネグロス電工

Syncpit

「Syncpit」は、バックオフィス自動化に特化したチャットボットです。Chatwork、Hangout Chat、LINE WORKS、Microsoft Teams、Slack等のビジネスチャットツールと連携できます。

サービス担当者にプログラミング知識が無くても、プリセットFAQから簡単にFAQを作成できるのが特徴で、情シス・総務担当者などバックオフィス部門へのお問い合わせを自動化し対応工数を削減。たとえば、業務時間外に「ビジネス用スマートフォンを紛失したがどうすれば良いか」などの緊急度の高い質問が寄せられた際も、すぐに案内ができます。

無料トライアル:あり(60日間)

価格:100円~ /1ユーザーあたり ※最低契約数5ユーザーより

   ※別途初期費用が30,000円必要

syncpit syncpit

RICOH Chatbot Service

「RICOH Chatbot Service」は、Excelだけでスタートし、手軽にAIを育てられるチャットボット型FAQシステムです。

簡単な設定、運用に強みがあり、Excelで作ったQ&Aのシナリオを読み込むだけで開始できること、AIの事前学習も不要なところがポイントです。

また、予め用意された業種別Q&Aテンプレートを使えば、さらにシンプルに利用できます。テンプレートの種類は製造、小売、医療・介護、建築、不動産、観光、人材採用などで、よくチャットボットを利用する業種・職種の方にとって導入しやすいチャットボットツールです。

無料トライアル:あり(30日間)

価格:【STARTER】18,000円/月

   【STANDARD】50,000円/月

   【ENTERPRISE】見積

ricoh chatbot service ricoh chatbot service

AI-Q(アイキュー)

「AI-Q(アイキュー)」は、業種を問わず利用できる社内向けFAQチャットボットツールです。

たとえば「出勤簿のフォーマットが欲しい」「パソコンがインターネットにつながらなくなった」など、社内の情報システム部門・総務部門などのよくある質問に自動で返信。

言葉で返信するだけではなく、書類や画像の提供、ダウンロードにも対応しています。

無料トライアル:あり

価格:見積

aiq aiq

40,000社を超えるお客様から支持されています