リテンションレート(顧客維持率)とは

リテンションは元々「維持、保持」という意味の言葉ですが、マーケティング業界で用いられる場合、既存顧客との関係を維持していくためのマーケティング活動のことを指します。

リテンションレート(顧客維持率)は、ユーザーのサービス継続率や定着率を数値化したもので、CRM(顧客関係管理)の上でも重要な指標とされています。

リテンションレートの計算方法

リテンションレートの計算方法は次の通りです。

リテンションレート(顧客維持率) = 継続ユーザー数 https://www.freshworks.com/freshdesk/ 新規ユーザー数

継続ユーザー数には3つの計測方法があり、サービスの提供形態やビジネスモデルを考慮し、継続ユーザーの計測方法を選択します。

フルリテンション

サービスを毎日利用したユーザーのみを継続ユーザーとして扱う方法です。

オンラインゲームやニュースアプリなど、ユーザーが日常的に使うサービスのリテンションレートを測りたいときに有効な計測方法です。

クラシックリテンション

サービス利用開始から1ヶ月経過した日に、サービスを利用したユーザーのみを継続ユーザーとして数える方法です。

サービスの利用頻度に関係なく、継続したユーザー数のみを計測します。

1ヶ月間の無料体験期間を設けているスポーツジムやオンラインスクールなど、初回登録ユーザーの維持率が重要なサービスで採用される計測方法です。

ローリングリテンション

任意の期間を定め、それ以降サービスを利用しているユーザーすべてを継続ユーザーとして扱う方法です。

ローリングリテンションでは多くの場合、サービス利用開始から2週間、1ヶ月など、複数の期間を設定してそれらを比較します。

それにより、どのタイミングでユーザーが離脱しやすいかを把握するために利用する計測方法です。

例えば、サービス利用開始から1ヶ月後と2ヶ月後のリテンションレートが変わらないのに、3ヶ月後に大きく下がっている場合、ユーザーが離脱しやすいのは3ヶ月目であると特定できます。その場合、3ヶ月目に追加のサポートやユーザー特典付与などの施策を講じることが効果を発揮するかもしれません。

 

リテンションレートの活用方法

LTVの改善

リテンションレートを計測することで、LTV(顧客生涯価値)の改善に活用できます。

LTVは、1人の顧客がサービスの利用を開始してから終了するまでの期間に、どれだけ利益をもたらすか、収益の総額を算出するための指標です。

リテンションレートを測定し分析することで、どのタイミングでどのような顧客維持施策を実施すべきかが明確になり、効率的にLTVを改善できるようになります。

広告予算の策定

リテンションレートを計測し、顧客一人あたりのサービス利用期間を測ることで、新規ユーザーを1人獲得するために広告予算をどれだけかけられるかを算出することができます。

広告予算の策定 広告予算の策定

ただし、算出した予算は限界CPA(顧客1人あたりの獲得にかけられる広告費の上限)になるため、この限界CPAを元に目標CPA(十分な利益を確保しながら顧客1人あたりの獲得にかけられる広告費)を策定する必要があります。

問い合わせ管理はリテンションレートの改善に貢献する

問い合わせ対応の迅速化による顧客満足度の改善

  • カスタマーサポートに問い合わせを行っても対応に時間がかかる
  • 機能の不満やクレームに対してのフィードバックが無い
  • 問い合わせ窓口のスタッフが頻繁に変わる、スタッフによって対応が異なる

などが頻発してしまうと、リテンションレートの低下につながります。

特にユーザーの問い合わせを放置してしまうことは、サービスを満足に利用できない期間が長く続いてしまうため、迅速に対応しなければなりません。

問い合わせ管理を徹底し、問い合わせの放置や重複対応が行われないようにする必要があります。

ナレッジベース(FAQ)による自己解決の促進

ユーザーが問い合わせ受付時間外にトラブルに陥ってしまった場合、自己解決できる手段が無いとサービスの利用を続行できなくなるため、サービスの解約につながりかねません。

また、軽微なトラブルに対して都度問い合わせを必要としてしまう場合、カスタマーサポートに多くの問い合わせが集中し、結果としてサポート品質とリテンションレートの低下につながります。

ユーザー向けナレッジベース (FAQ)を公開すれば、ユーザーは軽微なトラブルを自己解決できるようになり、問い合わせ窓口のリソースも節約されます。

アクティブサポートによる不満の早期解消

アクティブサポート とは、メールやSNSを通じてサービスに言及しているユーザーに対して能動的に提供するサポートのことを指します。

従来のサポートは問い合わせに対し、必要に応じて対応を行うものでしたが、アクティブサポートは企業自らが不満や悩みを抱えているユーザーにアプローチするため、攻めと守りを兼ね備えた顧客対応と言われています。

サービスの利用方法に困っているユーザーや、問い合わせこそしていないもののネガティブな感情をいだいているユーザーを早期発見し、適切にアクティブサポートを実施すれば、解約を防ぎリテンションレートを維持することができます。

リテンションレートの改善に役立つ問い合わせ管理ツール「Freshdesk」

チケット管理で対応漏れを防止

顧客から複数チャネルで寄せられた問合せメール、チャット、通話などを「チケット 」という概念で一元管理し、共通画面から対応状況を共有。

チケット単位で優先順位や対応状況などのステータスを自動で付与できます。

また、未対応の問い合わせに対してはアラートを設定できますので、問い合わせが長時間放置されることも防止できます。

チケット機能を活用した問い合わせ管理の徹底は、顧客対応を迅速化し、ユーザーを待たされるストレスから開放することでしょう。

問い合わせ管理に必要な機能を兼ね備えたヘルプデスクツール 問い合わせ管理に必要な機能を兼ね備えたヘルプデスクツール

ナレッジベースの構築

Freshdeskはリッチテキストエディタを無料で提供する数少ないナレッジベース ツールのひとつです。

画像や動画を埋め込めるので文字のみよりも分かりやすいリッチなナレッジベース(FAQ)を簡単に構築できます。

充実したFAQは、ユーザーの自己解決を促し、ささいなトラブルによるユーザーの離脱防止に貢献します。

リッチテキストエディタでナレッジベースを構築 リッチテキストエディタでナレッジベースを構築

オムニチャネル対応でアクティブサポートも実現

アクティブサポートは多くの場合、メールやSNSを通じて実施されます。サービス離脱予備軍となるユーザーの不満やトラブルの早期解消を期待できるアクティブサポートですが、チャネルが分散することにより管理が煩雑になるのが欠点です。

Freshdeskはメールだけでなく、ツイッターやフェイスブックのようなSNS上でのやり取りにも対応。複数チャネルを通じたコミュニケーションを一元的に管理します。

結果としてすでに問い合わせをしているユーザーにまでアクティブサポートを実施してしまうことを防止できるため、問い合わせをしていないユーザーにだけ効率的にアプローチすることが可能です。

無料トライアル:あり(21日間)

価格:$0~$99まで(1ユーザー当たり月額)※5プランにて展開

オムニチャネル対応のヘルプデスクツール オムニチャネル対応のヘルプデスクツール