サービスエクセレンスとは

サービスエクセレンスとは、顧客満足を越えたカスタマーディライト を達成するために、高いレベルのサービス提供を行う組織の能力を意味します。

サービスエクセレンスについて、2020年にISOの議長国であるドイツでは、高次元なサービスを提供できる組織能力(サービスエクセレンス)を、日本では人に感動を与えるサービスそのもの(エクセレントサービス)の設計を規格にする動きがありました。

2021年6月には、国際規格としてISO 23592 (サービスエクセレンス - 原則及びモデル)が定義され、エクセレントサービスに焦点を当てて、卓越した顧客体験及び持続可能なカスタマーディライトを実現するためのサービスエクセレンスの用語、原則、及びモデルについて規定しています。

一方日本では、卓越した顧客体験を実現するエクセレントサービスを設計するための原則と活動をISO/TS 24082 (サービスエクセレンス - 卓越した顧客体験を達成するためのエクセレントサービスの設計)として規定しました。

(参照元:サービスエクセレンス/エクセレントサービスとは? - 日本規格協会グループ )

サービスエクセレンスピラミッド

サービスエクセレンスの概念を示したサービスエクセレンスピラミッドでは、サービスのレベルを4段階に分類しています。

レベル1:約束した通りの機能を提供できること(Core service proposition)

レベル2:顧客からの意見や苦情をきちんとマネジメントできること(Customer feedback management)

レベル3:個別化したサービスを提供できること(Individual excellent service provision)

レベル4:驚きを伴うサービスを提供できること(Surprisingly excellent service provision)

レベル1と2は、組織が持つべき基本的なサービスであり、顧客を満足させるための組織能力です。

レベル3と4は、顧客満足を超えたカスタマーディライトを実現するために必要な組織能力になります。

競合他社に勝つためには、お客様を満足させるだけでなく、お客様の喜びにつながるサービスを提供すべき、というのがサービスエクセレンスの基本的な理念です。

サービスエクセレンスを実現するためには、このサービスエクセレンスピラミッドを参照し、レベル1、2だけでなく、レベル3、4まで組織能力を引き上げ、より高いレベルのサービスを提供できる組織を構築する必要があります。

サービスエクセレンスピラミッド

(参照元:サービスエクセレンス/エクセレントサービスとは? - 日本規格協会グループ )

サービスエクセレンスを実現するには

カスタマーサポート窓口の利便性向上

顧客の利便性を向上させるためには、ユーザーがいつ問い合わせをしたいのか、どのような問い合わせ方法で問い合わせをしたいのかなど、ユーザーの希望に応える必要があります。

サービスエクセレンスピラミッドのレベル3階層では、ユーザーに対する「個別化したサービス」の提供が求められています。

したがって、ユーザーとのコミュニケーションが電話のみ、メールのみといった単一のチャネルに限られていることは望まれる姿ではありません。

チャットや電話、ソーシャルメディアなど、あらゆるコミュニケーション手段に対応し、ユーザーがいつ問い合わせても対応できるカスタマーサポートモデルを構築しなければなりません。

迅速なサービス提供

より高いレベルのサービスエクセレンスを実現するためには、ユーザーを待たせることがあってはなりません。

カスタマーサービス業界では、迅速な対応が最も評価される点のひとつです。迅速な対応が必要なのは一次対応だけではなく、解決までのスピードも重要です。

問い合わせの中には難解で解決に時間がかかるものもありますが、解決が早いに越したことはありません。大量の電話を処理するためのマンパワーが不足していたり、オペレータ作業を維持するための管理項目が多すぎたりすることは、サービスエクセレンスを実現するために解消すべきボトルネックになります。

オペレータに裁量権を与える

サービスエクセレンスを実現するためには、問い合わせを解決するために必要なことを行えるよう、オペレータ自身に裁量権を与えることも必要です。

世界的なホテルチェーンである「ザ・リッツ・カールトン」では、より高いレベルのサービスを提供するために、カスタマーリレーションズに多くの裁量権を与えています。

ザ・リッツ・カールトンで行われた素晴らしい事例があります。ある顧客が空港に向かう途中、ホテルに充電器を忘れてしまったことに気付きました。着陸後、その顧客がホテルに電話をするためにオフィスに入ったところ、オフィスにはすでに充電器が用意されていました。ホテルの従業員は、顧客が充電器を忘れたことを発見し、先回りしてオフィスに充電器を用意しておきました。充電器を忘れたことに気付いた従業員に裁量権が与えられていたからこそ、このようなレベルの高いサービスを提供できたのです。

顧客と率先して連絡を取る

カスタマーサポートで競合他社に差をつけるためには、ユーザーからの問い合わせに対応するだけでは不十分です。

サービスエクセレンスピラミッドのレベル4で定義される「驚きを伴うサービス」を提供するためには、疑問や悩みを抱えたユーザーを発見し、能動的にサポートを行うべきです。

ユーザーから連絡を受けることを想定して先に連絡したり、問い合わせに対して消極的なユーザーに対してアクティブサポート を提供したりする組織能力が、現代のカスタマーサポート部門に求められています。

分析と改善を繰り返す

サービスエクセレンスは一朝一夕で実現されるものではありません。定期的な分析と改善が必要不可欠です。

一次解決率やNPSの収集と分析は、ユーザーからの評価やカスタマーサービスチームのパフォーマンスを把握する上で重要な役割を果たします。

例えば、顧客からのクレームに対するエスカレーション 率が高い場合にナレッジベースを整備する、というのはよくある取り組みですが、それによってエスカレーション率が十分に改善しているか、反対に平均解決時間が伸びてしまっていないか、なども合わせて計測し、以降の活動に活用する必要があります。

さくらインターネット社では、コールセンターの通話時間にKPIを設けないという大胆な姿勢を打ち出しています。通常、サーバー関連のサービスでは顧客からの問い合わせが頻繁に届くため、対応時間をいかに短くするかに注力するものですが、「自身の感動体験を伝播してもらう」をカスタマーサポートの理念とする同社らしい経営判断といえるのではないでしょうか。

IT・Webサービスにおけるサービスエクセレンスはカスタマーサポート整備から

サービスエクセレンスは、ザ・リッツ・カールトンのような接客業だけで重要な概念ではありません。IT・WebサービスやSaaSにおいても、競合に打ち勝ち、シェアを拡大するために寄与します。

しかし、IT・WebサービスやSaaSの場合、課題となるのは一般的な接客業と異なり、カスタマーサポートにおいて顧客との接点が持ちにくかったり、マーケティングや営業活動に比べて組織的に軽視されたりすることです。

ところが、現実的にはいくらマーケティングや営業活動に力を入れたところで、サービスの解約率(チャーンレート)を改善しなければ売上の向上は見込めません。特に昨今急増するサブスクリプション型ビジネスにおいては、カスタマーサポートの整備によるサービスエクセレンスの実現が重要な経営課題となっています。

飲食店向け予約管理クラウドシステムを提供するトレタ社では、問い合わせやクレームを未然に防ぐことが顧客満足度につながるという理念でカスタマーサポートに取り組んでいます。

同社のカスタマーサポート部門は単に顧客からの問い合わせを待つのではなく、WebサイトやSNSを通じた先回りした情報発信に取り組み、利用開始2〜3週間前後にフォローコールを実施するアクティブサポートも行っています。

Freshdeskでサービスエクセレンスを実現する

Freshdeskは、サービスエクセレンスを実現するために必要なあらゆる機能を備えたカスタマーサポートツール です。オムニチャネル対応の問い合わせ管理機能に加え、ユーザーからの評価を測定・分析できるレポート機能やスタッフの権限管理にも対応しています。

オムニチャネル対応の問い合わせ管理機能

顧客からの問合せメール、チャット、通話などを「チケット 」という概念で管理し、共通画面で対応状況を共有。チケット単位で優先順位や対応状況などのステータスも自動で付与されるため、迅速なサポートを提供することができます。

問い合わせ管理機能は電話やメールだけではなく、ツイッターやフェイスブックのようなソーシャルメディア経由の問い合わせにも対応しており、企業側から顧客にサポートを提供する「アクティブサポート 」も容易に行える環境を構築します。

さまざまなチャネルからの問い合わせをチケットで管理

アナリティクス機能でパフォーマンスを常に把握

Freshdeskのアナリティクス機能は、サービスエクセレンスの実現に必要なあらゆる指標を計測します。応答時間、解決率、解決時間などをリアルタイムで集計し、オペレータ別やチーム別に確認することが可能です。

ユーザーからのフィードバック集計機能や顧客満足度アンケート機能も備えており、定期的なVOC分析にも活用していただけます。

さらに、重要な指標をピックアップしてPDF化し、指定した宛先に定期的にメール送信するよう設定することも可能です。

アナリティクス機能で顧客からの評価を確認し、分析する

スタッフの権限管理機能

サービスエクセレンスを実現するためには、スタッフに裁量権を与えることが必要です。しかし裁量権はスタッフのスキルに見合ったものでなければなりません。

Freshdeskは、各スタッフが保有するスキルを登録し、管理する機能を備えています。また、スキルに応じて問い合わせ対応に関する権限をコントロールしたり、スキルにマッチした問い合わせが自動で割り振られるよう設定したりすることも可能です。

さらに、登録されたスタッフのスキルデータを元に、出勤シフトに偏りが出ないよう調整するシフト管理機能も備えています。

まずは、21日間の無料トライアル で全機能をお試しください。

スタッフに裁量権を与え、可視化する